【倫理審査委員会の設置】
1.大島眼科病院の職員が人を直接対象として行う医学研究及び医療行為に対して、「ヘルシンキ宣言」(世界医師会1964年ヘルシンキ総会採択、2000年エジンバラ総会修正)の趣旨に沿って、研究及び医療行為の妥当性といった社会的・倫理的配慮を審査するため、「倫理審査委員会」を2001年(平成13年)6月8日付けで設置しました。
2.ヒトゲノム・遺伝子解析研究の倫理指針に関しては、「倫理審査委員会」の規定に定めるもののほか、ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(2001年3月29日文部科学省・厚生労働省・経済産業省 告示第1号)に沿って、2001年(平成13年)6月8日第1回倫理審査委員会にて承認された遺伝子解析の研究説明資料を指針としました。
*厚生労働省、経済産業省、文部科学省の三省庁による指針では倫理審査委員会の透明性が求められており、当院では倫理審査委員会の規定、委員名簿、議事概要・研究成果等を本ホームページにて公開します。
*当院の倫理審査委員会は文部科学省のヒトゲノム・遺伝子解析に関する倫理審査委員会登録一覧にも登録されています。
【大島眼科病院倫理審査委員会規定】
【第1条/目的】
倫理審査委員会は松井医仁会 大島眼科病院(以下、大島眼科病院と呼ぶ)で臨床、研究、実習に従事する全てのものがおこなう"「提供されたヒト試料を用いる」および「人を対象とする」"研究(以下、「当該研究」と呼ぶ)について、「ヘルシンキ宣言」(1964年6月ヘルシンキで採択され、その後の "World Medical Assembly" において改訂を続けている)の主旨に沿い科学・倫理の両面から審査を行い、評価することを目的とする。
【第2条/対象】
大島眼科病院の内外で当該研究を行おうとするものから申請された研究計画の科学・倫理の両面を審査の対象とする。なお、倫理審査委員会を有しない共同研究者の長から大島眼科病院院長あてに申請があった場合には、当該共同研究計画についても審査対象とすることができる。
【第3条/倫理審査委員会の設置】
大島眼科病院に、倫理審査委員会(以下、委員会と呼ぶ)を置く。
【第4条/委員会の組織】
- 1.委員会は次の各号に掲げる者を持って組織する。
- 1)院長・・・1名
- 2)常勤医師・・・2名以上
- 3)事務長・・・1名
- 4)大島眼科病院以外のもの・・・4名
第4号の委員は就任の前5年間において当院に所属していたり、当院と利害関係を有していた者であってはならず、さらに半数以上(全委員数の4分の1以上)は倫理・法律の有識者または市民の立場の者とする。
- 2.前項第2号、第3号及び第4号の委員は、管理会議の議を経て院長が委嘱する。
- 3.第一項第2号、第3号および第4号の委員の任期は2年とし、再任を妨げない。
- 4.委員会には委員長および副委員長を置き、それぞれ委員の互選により選出する。
- 5.委員長に支障あるときは、副委員長は委員長の職務を代行する。
【第5条/委員会の責務】
- 1.委員会は、院長から研究計画の適否について諮問を受けた場合には、委員会の目的に沿って審査し、文書により意見を述べなければならない。なお、審査にあたっては、特に次の各号に掲げる点に留意しなければならない。
- 1)研究の目的と科学的意義を明確にし、研究過程で生じる可能性のある倫理問題および研究結果から生じる可能性のある倫理問題を明らかにする。
- 2)研究の対象となる「ヒト試料」の提供者、および「人を対象とした」研究の被検者の人権を擁護する。
- 3)「ヒト試料」の提供者、および「人を対象とした」研究の被検者に十分に説明して理解を求め、書面によって了解を得たという事実を明確にする。
- 2.守秘義務について
審査を行ううえで知り得た申請内容に関する情報のうち、(1)個人識別情報などの人権を侵害するおそれのある情報、(2)独創性または特許権などの知的所有権の保護に支障が生じる情報を、法令または裁判所の命令に基づく場合などの正当な理由なしに漏らしてはならない。委員を退いた後といえども同様とする。
【第6条/議事】
- 1.委員会は委員長が招集する。
- 2.委員会は、委員の過半数の出席がなければ議事を開くことができない。(申請者は出席数に含まれないものとする。)
- 3.委員会は、審査にあたって申請者の出席を求め、申請内容等の説明を受け、申請者が討議に加わることができる。ただし、申請者が委員である場合および申請者は、審査の判定に加わることはできない。
- 4.審査の判定は、出席委員の合意を原則とする。ただし、委員長が必要と認める場合は無記名投票をもって判定することができる。(二者択一の判定の基準は、出席委員の過半数の賛成とする。)
- 5.過去に申請・審査を受け、承認を得た申請内容の軽微変更については、許容範囲を審議して、審議録を作成し、これに対応するものは委員長と副委員長で協議の上答申を行い、結果を次回の委員会で報告する。
- 6.緊急を要する場合:例えば、急性の中毒であって化学物質の関与が疑われる場合で、中毒患者の血清等ヒト試料分析の依頼を受けたような場合、院長が判断してヒト試料の受け入れとその分析を承認する。このような場合であっても、被検者の人権を可能な限り守らなければならない。委員会へは事後に報告し、議事録に載せる。
- 7.判定は以下のように表示する。
- 1)非該当
- 2)承認
- 3)条件つき承認
- 4)不承認
- 5)再審査
- 8.審査経過および判定は記録として保存し、議事録の要旨は公表しなければならない。
- 9.前項の記録は保存期間を3年間とし、保存文書は原文書もしくは原文書との同一性が保たれているメディアによる保存とする。
【第7条/申請手続きおよび判定の通知】
- 1.該研究計画の審査を受けようとする者は、様式1による申請書に必要事項を記入し、院長に申請しなければならない。
- 2.委員長は、院長からの諮問に対して速やかに審査を行い、終了後直ちに、その判定を様式2による答申書をもって院長に通知しなければならない。
- 3.前項の通知を行うにあたっては、審査の判定が前条の第7項第1号、第3号、第4号または第5号である場合は、その理由等を記載しなければならない。
- 4.院長は委員会の答申を尊重し、申請者に対して通知をしなければならない。
【第8条/細則】
- 1.この規定に定めたるもののほか、この規定の実施にあたって必要な事項は、委員会が定める。
- 2.本規定の改定は、院長の指示により倫理審査委員会の議を経て決定する。
- [附則]
- 1.この規定は平成13年6月8日に制定、施行された。
- 2.この規定は平成16年8月6日に改定、施行された。
※事務担当/法人事務局長:岩淵 冨士丸 [2008年4月18日現在]
| 倫理審査委員会委員名簿 |
| 倫理審査委員 | 規定第4条の条件 | 所属 | 有識者または市民の立場 |
| 松井 孝明 | | 院長 | 大島眼科病院 | |
| 久良木 徳仁 | 委員長 | | 大島眼科病院 付属天神診療所 | |
| 熊野 祐司 | | 常勤医師 | 大島眼科病院 | |
| 松井 裕康 | | 常勤医師 | 大島眼科病院 | |
| 矢部 伸幸 | | 常勤医師 | 大島眼科病院 | |
| 魚住 三千夫 | 副委員長 | 事務長 | 大島眼科病院 | |
| 岩崎 光太郎 | | | 院外者 | 弁護士 |
| 清澤 晋 | | | 院外者 | 眼科医 |
| 吉増 浩 | | | 院外者 | 前福岡地裁調停委員 |
| 牟田 浩実 | | | 院外者 | 内科医 |
【倫理委員会および倫理審査委員会議事概要及び研究成果】
■第1回倫理委員会(1999年7月19日)
大島眼科病院倫理委員会設置が審議され採択された。大島眼科病院倫理審査委員会規定が1999年7月19日から施行された。「人羊膜移植による前眼部再建術」の医療行為が審議され承認された。
- 資料1 羊膜移植プロトコール
- 資料2 羊膜提供に対する同意説明書
- 資料3 保存羊膜を用いた前眼部再建術の説明
- 資料4 (羊膜移植手術)同意書
- 資料5 保存羊膜の作成法
■第2回倫理委員会(1999年7月26日)
大島眼科病院倫理審査委員会規定が改定され1999年7月26日から施行された。専門審査委員会が設置され、1999年7月26日より専門審査委員会規則が施行された。
■第3回倫理委員会(1999年8月9日)
「人工虹彩による瞳孔形成術」の医療行為が審議され承認された。
- 資料1 論文「Specially designed intracapsular rings can fix vision problems associated with iris defects」
- 資料2 Kapselspannring Typ 50C 仕様書
■第4回倫理委員会(2000年8月30日)
「新生血管緑内障に対するAhmed glaucoma valve留置術」の医療行為が審議され承認された。 資料1 New World Medical, Inc. Ahmed Glaucoma Valve S-3 (AGV-S3) Order Form
■第5回倫理委員会(2001年6月6日)
倫理委員会の名称が大島眼科病院倫理審査委員会に改められた。大島眼科病院倫理審査委員会規定案が提示された。
■第1回倫理審査委員会(2001年6月8日) ※第6回倫理委員会から名称変更
- 大島眼科病院倫理審査委員会規定が平成13年6月8日付けで制定され施行された。
- 「角膜ジストロフィーのDNA解析」の研究が審議され承認された。
- 資料1 ヒトゲノム・遺伝子解析研究の倫理指針
- 資料2 遺伝子解析研究への協力の同意書
- 「角膜ジストロフィーのDNA解析」の研究成果
- (1)「Tow brothers with gelatinous drop-like dystrophy at different stages of the disease : role of mutational analysis.」Yoshida S, Kumano Y, Yoshida A, Numa S, Yabe N, Hisatomi T, Nishida T, Ishibashi T, Matsui T.Am J Ophthalmol 2002 Jun;133(6):830-2.
- (2)「An analysis of BIGH3 mutations in patients with corneal dystrophies in the Kyushu district of Japan.」Yoshida S, Kumano Y, Yoshida A, Hisatomi T, Matsui H, Nishida T, Ishibashi T, Matsui T.Jpn J Ophthalmol 2002 July-August;46(4):469-71.
- (3)「Presence of vitronectin in neovascularised cornea of patient with gelatinous drop-like dystrophy.」Yoshida S, Yoshida A, Ishibashi T, Kumano Y, Matsui T.Br J Ophthalmol 2003 March;87(3):368-9.
- (4)「Lattice corneal dystrophy type I without typical lattice lines: role of mutational analysis.」Yoshida S, Yoshida A, Nakao S, Emori A, Nakamura T, Fujisawa K, Kumano Y, Ishibashi T.Am J Ophthalmol 2004 March;137(3):586-8.
- (5)「Rapid genotyping for most common TGFBI mutations with real-time polymerase chain reaction.」Yoshida S, Yamaji Y, Yoshida A, Noda Y, Kumano Y, Ishibashi T.Hum Genet. 2005 May;116(6):518-24.
- (6)「遺伝子診断により確定した斑状角膜ジストロフィの1例」
沼 慎一郎・吉田 茂生・熊野 祐司・松井 孝明・川野 庸一・西田 輝夫・山地 陽子
臨床眼科 第59巻 第13号:2021-2023,2005
■第2回倫理審査委員会(2001年7月19日)
「人工虹彩による瞳孔形成術」の医療行為が再審議され承認された。
- 資料1 論文「Specially designed intracapsular rings can fix vision problems associated with iris defects」
- 資料2 Kapselspannring Typ 50C 仕様書
■第3回倫理審査委員会(2004年4月8日)
「糖尿病角膜障害の疫学調査」の研究が審議され承認された。
- 資料1 糖尿病角膜症疫学調査プロトコール
- 資料2 糖尿病角膜症の疫学調査の説明書
- 資料3 同意書
- 資料4 糖尿病角膜症の疫学調査の説明書 症例報告書
■第4回倫理審査委員会(2004年8月5日)
「角膜上皮障害の病態に関する疫学研究」が審議され承認された。
- 資料1 実施計画書
- 資料2 臨床研究に参加される方へ
- 資料3 同意書
■第5回倫理審査委員会(2007年7月12日)
「糖尿病と糖尿病網膜症に関する分子遺伝学的研究」が審議され承認された。
- 資料1 協力依頼文書「糖尿病と糖尿病網膜症の遺伝子解析研究へのご協力のお願い」
- 資料2 糖尿病と糖尿病網膜症の遺伝子解析研究への協力の同意文書
- 資料3 同意書取り消し依頼書
- 資料4 依頼元である九州大学の倫理審査申請書及び添付資料一式
■第6回倫理審査委員会(2008年3月26日)
「福岡県糖尿病患者データベース研究」が審議され承認された。
- 資料1 協力依頼文書(九州大学大学院病態機能内科学・糖尿病研究室・岩瀬正典より内科部長田代憲司宛の書簡)
- 資料2 九州大学審査申請書(九州大学大学院医学研究院・病態機能内科学教授・飯田三男より九州大学大学院医学研究院長宛の申請)
- 資料3 福岡県糖尿病患者データベース研究(遺伝子解析研究)への協力の同意書
- 資料4 福岡県糖尿病患者データベース研究のご協力のお願い
■第7回倫理審査委員会(2008年6月4日)
「増殖性糖尿病網膜症に対する治療の件(Avastin-アバスチンの硝子体内投与)」が審議され条件付きで承認された。
- 資料1 同意説明書
- 資料2 同意書
- 資料3 第23回神奈川県緑内障談話会の抄録(眼科臨床医報より抜粋)
- 資料4 2007年日本眼科学会総会一般演題抄録(学会誌より抜粋)
- 資料5 眼科手術21:53-56,2008 TOPICS手術補助剤としてBevacizumab
- 資料6 眼科手術21:39-43,2008 特集・糖尿病網膜症の最新治療戦略 血管新生緑内障の最新の攻略法