お役立ち情報:涙目について
涙目について
資料提供 (株)カネカメディックス
あなたの涙は、どの涙・・・?涙には美しいイメージがありませんか・・・? あなたが流す、その大切な涙。私達は、人の涙に感動し、共鳴し、時には自らも泣くことで、心を落ち着かせることができます。愛情を表現し、ストレスを解消し、次へのパワーの源にもなる涙。涙はとても大切な役割を担っているのです。
でももし病気で流す涙があるとしたらどうでしょう。自分の意志とは無関係に涙が溢れてくる病気、「涙目」。これでは、とてもつらい涙になってしまいますね。普通でないと感じた時は迷わず医師に相談し、本来の美しい涙をとりもどしましょう。わたしたちは、あなたのその、ひと粒の涙を大切にしたい、と考えております。
- 1:涙目ってなに? ・・・・・・これが涙目の症状です。
- 2:涙の流れ方と主なはたらき ・・・・・・涙道はこんな仕組みになっています。
- 3:あなたの涙は大丈夫? ・・・・・・簡単涙目度チェック!
- 4:どうやって治すの? ・・・・・・治療方法を紹介します。
- 5:患者さんのあなたに朗報! ・・・・・・直接シリコーン挿入法を紹介します。
1:涙目ってなに?
涙目とは
涙目は、「流涙症」と呼ばれています。これは涙の通り道である「涙道」が何らかの原因で目詰まりし、正常に涙が排泄されずに、目に溜まった涙があふれ出る状態のことをいいます。悲しくもないのに、あふれる涙でハンカチが手放せなかったり、メガネに涙が付着してレンズが曇ったり・・・その苦痛は当人しかわからないものです。我慢せずに医師に相談をし検査を受けて治療しましょう。
涙目の研究と医学的進歩 (1)
「涙目」の症状を訴える患者は30歳以上の女性に多く、女性が男性の3~5倍程度だといわれています。古くからあった「涙目」ですが、病気とは思わなかったり、眼科医を訪れてもその対処法に精通した医師が少なく、なす術なくあきらめていた人も多かったのです。視界の不調を訴えて眼科医を訪れる人が増える近年、「涙目」の医学的研究が進み、症例も数多く認められるようになりました。さらに、大学病院などにおいても「涙目外来」を立ち上げる動きが活発化してきています。
2:涙の流れ方と主なはたらき
涙道の仕組みを教えて!
涙腺(るいせん)を、仮に水道の蛇口とすれば、涙道はいわば下水道といえます。涙は涙腺から分泌され、目じりから目に入ります。そして目の表面、結膜(けつまく)や角膜(かくまく)などを潤しながら、上下の涙点という排水口に当たる器官から吸い込まれます。その後、涙小管(るいしょうかん)・涙嚢(るいのう)・鼻涙管(びるいかん)へといわば排水管を通って、鼻腔(びくう)内へと排出されます。
3:あなたの涙は大丈夫?
涙目度CHECK
以下のような症状に一つでもあてはまる方は涙目の心配があります。医師とよくご相談のうえ、涙目の検査・治療をお勧めします。
- ・普段から涙があふれて、視界がぼやけることがある。
- ・朝起きると目ヤニが溜まっている。
- ・風などに当たっただけで、涙が止まらなくなる。
- ・目が腫れぼったく感じる事がよくある。
- ・メガネのレンズが涙ですぐ曇る。
- ・悲しくないのに、涙があふれてくる。
- ・瞼の周りがただれている。
- ・目ヤニが臭う。
- ・頬の涙が乾きカサカサになる。
涙目の研究と医学的進歩 (2)
「涙目」は年齢とともに涙道が狭くなって起きるだけでなく、事故や怪我による涙小管断裂、アレルギー性鼻炎などの炎症によっても起きることがあります。さらに乳幼児の「涙目」の症例も報告されています。最近では、TMH、綿糸法、シルマー法などの検査方法が確立され、「涙目」の症状を相談する患者さんが増えると同時に、対処法も幅広く認識されるようになりました
4:どうやって治すの?
手術方法の概要
「涙目」が物理的な原因=涙道の目詰まりによって引き起こされることがわかっているのですから、それを取り除きさえすれば、すぐに元通りになるわけです。いち早く手術を受けるに越したことはありません。涙道手術は大きく次の3つにわけられ、ほとんどの「涙目」はこれらを組み合わせて治療することが出来ます。
(1)涙道プロービング(ブジー)
目詰まりした涙道に金属の棒(涙道ブジー)を通して涙道を開かせる方法です。
(2)涙管シリコーンチューブ留置(DSI)
涙道に直接チューブを挿入し、涙がチューブと涙道の壁との間を通るようにする手術です。チューブは涙道内に留め置き、通院で様子を見て、最終的には抜きとります。皮膚を切開することはありません。
(3)涙嚢鼻腔吻合術(るいのうびくうふんごうじゅつ/DCR)
涙道の代わりになるバイパスを作る手術です。顔面の皮膚を2センチ程切開して、目と鼻の間の骨を直接1センチ程削り、骨窓を形成して涙嚢と鼻腔粘膜を吻合し、涙が鼻へ抜ける道を作る手術法です。
安心の医療環境
手術に不安は付きもの。まして「目の手術」となれば・・・。でも、涙道手術に関しては、日本は世界的に見ても最先端の技術を誇っています。中でも「DSI」という手術は、涙点から直径約1ミリのシリコーンゴム製チューブを挿入するわけですが、「ヌンチャク型シリコーンチューブ」の登場により、その操作性と安定性は飛躍的に向上しました。その結果、より多くの眼科医に広く採り入れられるようになり、「涙目」の患者さんの手術の安心と安全に大きな貢献をすることとなったのです。
涙目の研究と医学的進歩 (3)
近年では「ヌンチャク型シリコーンチューブ(N-ST)」を使った手術において、眼科医が鼻腔内の鼻涙管下部の開口部を観察する、内視鏡を用いたより確実で安全な手術法が開発されております。これにより涙小管を断裂した患者や、「涙目」の乳幼児の手術にも「N-ST」が使用されており、保険も適用されております。また最近では、DCR新法の手術が開発され、非常に低侵襲な治療法として注目を集めています。
5:患者さんのあなたに朗報!
優しくなったシリコーンチューブ
涙道手術の世界的権威であり、静岡県浜松市で開業医を務める栗橋克昭先生が、従来の涙道チューブを改良し、術後も安定した留置が可能なヌンチャク型シリコーンチューブを考案しました。これにより操作性の向上が実現し、留置後にチューブが抜け出てくる可能性も回避され、医者にも患者さんにも優しいチューブとなりました。

シリコーンチューブ挿入術 Q&A
「涙管シリコーンチューブ挿入術」について、よく患者さんから寄せられるご質問やご意見等についてお答えするコーナーです。治療の際には、ご担当の主治医とよくご相談下さい。健康で快適な、明るい視界を取り戻しましょう。
Q:痛くはありませんか?
A:局部麻酔、又は全身麻酔を行いますが、術中ある程度の痛みを伴う方もいらっしゃいます。ただし、挿入後は全く違和感もなく、日常生活に支障はありません。
Q:身体への影響はないのでしょうか?
A:チューブに使われているシリコーンゴムは、毒性がなく、免疫反応や異物反応を起こすことが少ない優れた材料です。
Q:チューブを留置中でも、涙は流れていきますか?
A:涙はチューブの外壁と涙道の腔面の間にできたわずかな隙間を通って流れていきます。
Q:保険は適用されますか?
A:シリコーンチューブは、保険適用が認められているものもありますので、詳しくは主治医にご相談下さい。

