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福祉の豆知識: 第4章 我が国の難病対策

1.概要

症例数が少なく、原因不明で、治療方法が確立しておらず、生活面への長期にわたる支障がある疾患を難病とし、2群の疾患群に分け、5つの対策事業が行われています。
疾患群の一つは難治性疾患克服研究事業の対象130疾患(いわゆる難病)で、もう一群は、特定疾患治療研究事業の対象56疾患(いわゆる特定疾患)です。
対策事業は(1)調査研究の推進、(2)医療施設等の整備、(3)地域における保健・医療福祉の充実・連携、(4)QOLの向上を目指した福祉施策の推進、(5)医療費の自己負担の軽減対策です。

2.難治性疾患克服研究事業対象の130疾患

◎印:病態に眼の障害があります。
○印:二次的病態に眼の障害があります。

疾病
番号
疾患名 疾病
番号
疾患名
1 脊髄小脳変性症 66 拘束型心筋症
2 シャイ・ドレーガー症候群 67 ミトコンドリア病
3 モヤモヤ病(ウィリス動脈輪閉塞症)  68 Fabry病
4 正常圧水頭症 69 家族性突然死症候群
5 多発性硬化症  70 原発性高脂血症
6 重症筋無力症 71 特発性間質性肺炎
7 ギラン・バレー症候群 72 サルコイドーシス 
8 フィッシャー症候群 73 びまん性汎細気管支炎
9 慢性炎症性脱髄性多発神経炎 74 潰瘍性大腸炎
10 多巣性運動ニューロパチー(ルイス・サムナー症候群) 75 クローン病
11 単クローン抗体を伴う末梢神経炎 76 自己免疫性肝炎
(クロウ・フカセ症候群)
12 筋萎縮性側索硬化症 77 原発性胆汁性肝硬変
13 脊髄性筋萎縮症 78 劇症肝炎
14 球脊髄性筋萎縮症 79 特発性門脈圧亢進症
15 脊髄空洞症 80 肝外門脈閉塞症
16 パーキンソン病 81 Budd-Chiari症候群
17 ハンチントン病 82 肝内結石症
18 進行性核上性麻痺 83 肝内胆管障害
19 線条体黒質変性症 84 膵嚢胞線維症
20 ペルオキシソーム病 85 重症急性膵炎
21 ライソゾーム病  86 慢性膵炎
22 クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD) 87 アミロイドーシス
23 ゲルストマン・ストロイスラー・ 88 ベーチェット病 
シャインカー病(GSS)
24 致死性家族性不眠症 89 全身性エリテマトーデス
25 亜急性硬化性全脳炎(SSPE) 90 多発性筋炎・皮膚筋炎
26 進行性多巣性白質脳症(PML) 91 シェーグレン症候群
27 後縦靭帯骨化症 92 成人スティル病
28 黄色靭帯骨化症 93 高安病(大動脈炎症候群) 
29 前縦靭帯骨化症 94 バージャー病
30 広範脊柱管狭窄症 95 結節性多発動脈炎
31 特発性大腿骨頭壊死症 96 ウェゲナー肉芽腫症 
32 特発性ステロイド性骨壊死症 97 アレルギー性肉芽腫性血管炎
33 網膜色素変性症  98 悪性関節リウマチ 
34 加齢黄斑変性 99 側頭動脈炎
35 難治性視神経症 100 抗リン脂質抗体症候群
36 突発性難聴 101 強皮症
37 特発性両側性感音難聴 102 好酸球性筋膜炎
38 メニエール病 103 硬化性萎縮性苔癬
39 遅発性内リンパ水腫 104 原発性免疫不全症候群
40 PRL分泌異常症 105 若年性肺気腫
41 ゴナドトロピン分泌異常症 106 ランゲルハンス細胞組織球症
42 ADH分泌異常症 107 肥満低換気症候群
43 中枢性摂食異常症 108 肺胞低換気症候群
44 原発性アルドステロン症 109 肺動脈性肺高血圧症
45 偽性低アルドステロン症 110 慢性血栓塞栓性肺高血圧症
46 グルココルチコイド抵抗症 111 混合性結合組織病
47 副腎酵素欠損症 112 神経線維腫症Ⅰ型 
(レックリングハウゼン病)
48 副腎低形成(アジソン病) 113 神経線維腫症Ⅱ型 
49 偽性副甲状腺機能低下症 114 結節性硬化症(プリングル病)
50 ビタミンD受容機構異常症 115 表皮水疱症
51 TSH受容体異常症 116 膿疱性乾癬
52 甲状腺ホルモン不応症 117 天疱瘡
53 再生不良性貧血 118 大脳皮質基底核変性症
54 溶血性貧血 119 重症多形滲出性紅斑(急性期)
(自己免疫性溶血性貧血・発作性夜間血色素尿症)
55 不応性貧血(骨髄異形成症候群) 120 リンパ脈管筋腫症(LAM)
56 骨髄線維症 121 進行性骨化性線維異形成症(FOP)
57 特発性血栓症 122 色素性乾皮症(XP)
58 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP) 123 スモン 
59 特発性血小板減少性紫斑病 124 下垂体機能低下症
60 IgA腎症 125 クッシング病
61 急速進行性糸球体腎炎 126 先端巨大症
62 難治性ネフローゼ症候群 127 原発性側索硬化症
63 多発性嚢胞腎 128 有棘赤血球を伴う舞踏病
64 肥大型心筋症 129 HTLV-1関連脊髄症(HAM)
65 拡張型心筋症 130 先天性魚鱗癬様紅皮症

※アンダーラインの疾病は「難病情報センター」の各疾患別診断・治療指針にリンクしています。ご参考ください。

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3. 特定疾患治療研究事業対象の56疾患

◎印:病態に眼の障害があります。
○印:二次的病態に眼の障害があります。

疾病
番号
疾患名
1 ベーチェット病 
2 多発性硬化症 
3 重症筋無力症
4 全身性エリテマトーデス
5 スモン 
6 再生不良性貧血
7 サルコイドーシス 
8 筋萎縮性側索硬化症
9 強皮症/皮膚筋炎及び多発性筋炎
10 特発性血小板減少性紫斑病
11 結節性動脈周囲炎
(1)結節性多発動脈炎
(2)顕微鏡的多発血管炎
12 潰瘍性大腸炎
13 大動脈炎症候群 
14 ビュルガー病(バージャー病)
15 天疱瘡
16 脊髄小脳変性症
17 クローン病
18 難治性肝炎のうち劇症肝炎
19 悪性関節リウマチ 
20 パーキンソン病関連疾患※1
(1)進行性核上性麻痺
(2)大脳皮質基底核変性症
(3)パーキンソン病
21 アミロイドーシス
22 後縦靱帯骨化症
23 ハンチントン病
24 モヤモヤ病(ウィリス動脈輪閉塞症) 
25 ウェゲナー肉芽腫症 
26 特発性拡張型(うっ血型)心筋症
27 多系統萎縮症 ※2
(1)線条体黒質変性症
(2)オリーブ橋小脳萎縮症
(3)シャイ・ドレーガー症候群
28 表皮水疱症(接合部型及び栄養障害型)
29 膿疱性乾癬
30 広範脊柱管狭窄症
31 原発性胆汁性肝硬変
32 重症急性膵炎
33 特発性大腿骨頭壊死症
34 混合性結合組織病
35 原発性免疫不全症候群
36 特発性間質性肺炎
37 網膜色素変性症 
38 プリオン病
(1)クロイツフェルト・ヤコブ病
(2)ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病
(3)致死性家族性不眠症
39 肺動脈性肺高血圧症
40 神経線維腫症Ⅰ型/神経線維腫症II型 
41 亜急性硬化性全脳炎
42 バット・キアリ(Budd-Chiari)症候群
43 慢性血栓塞栓性肺高血圧症
44 ライソゾーム病 
(1)ライソゾーム病
(2)ファブリー病
45 副腎白質ジストロフィー 
46 家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)
47 脊髄性筋萎縮症
48 球脊髄性筋萎縮症
49 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
50 肥大型心筋症
51 拘束型心筋症
52 ミトコンドリア病
53 リンパ脈管筋腫症(LAM)
54 重症多形滲出性紅斑(急性期)
55 黄色靭帯骨化症
56 間脳下垂体機能障害
1.PRL分泌異常症
2.ゴナドトロピン分泌異常症
3.ADH分泌異常症
4.下垂体性TSH分泌異常症
5.クッシング病
6.先端巨大症
7.下垂体機能低下症

※アンダーラインの疾病は「難病情報センター」の各疾患別診断・治療指針にリンクしています。ご参考ください。

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4.医療費の自己負担の軽減の難病対策

特定疾患治療研究事業(対象:56疾患)のうち、重症度が高く患者数が比較的少ない疾患に公費負担制度が適応されます。
重症度が高いとは眼の障害の場合、身障1・2級の認定基準に相当するものであり、かつ長期間(概ね6ヶ月以上)継続するものとされています。
具体的には下記(表1)の表のようになります。ただし国民健康保険の規定による被保険者及び健康保険法、船員保険法、国家公務員等共済組合法、地方公務員等共済組合若しくは私立学校職員共済組合法の規定による被保険者及び被扶養者並びに老人保健法の規定による医療保険に加入している方のみに適応されます。
また他の法令により国又は地方公共団体の負担による医療に関する給付が行われている方は適応外です。

表1

対象部位 症状の状態 例示
眼の機能に著しい障害を有するもの 両眼の視力の和が0.04以下のもの
両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が95%以上のもの