- はじめに
- 第1章 国あるいは地方自治体による社会保障
- 第2章 従来の「障害者」に関する法律
- 第3章 新しい障害者自立支援法
- 第4章 我が国の難病対策
- 第5章 視覚障害に対する身体障害者認定
- 第6章 眼の障害者への国および自治体の経済支援
福祉の豆知識: 第6章 眼の障害者への国および自治体の経済支援
- 1. 医療費自己負担が軽くなる制度
- 2. 自立支援医療制度
- 3. 手当・扶養手当・扶養共済制度
- 4. 補装具費支給制度と日常生活用具給付等事業
- 5. 視覚障害が利用できる支援制度一覧
- 6. 眼に障害がある方が受け取れる障害年金
- 7. 労災で眼に障害を受けた場合の障害補償給付
1. 医療費自己負担が軽くなる制度

2. 自立支援医療制度
従来の障害に係る公費負担医療(更生医療<身体障害者福祉法>、育成医療<児童福祉法>、精神通院医療<精神保健福祉法>)が、自立支援医療に変わりました。
自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。基本は1割の定率負担ですが、低所得世帯の方だけでなく、一定の負担能力があっても、継続的に相当額の医療費負担が生じる人々(高額治療継続者<いわゆる「重度かつ継続」>)にもひと月当たりの負担に上限額を設定するなどの負担軽減策を講じています。
入院時の食事療養費又は生活療養費については、入院と通院の公平を図る視点から原則自己負担となります。
3. 手当・扶養手当・扶養共済制度
1)特別障害者手当
精神又は身体に著しく重度の障害を有するため、日常生活において常時特別の介護を必要とする状態にある在宅の20歳以上の人に支給されます。視覚障害の場合、両眼の視力の和が0.04以下の場合(手帳1・2級相当)、月額26,440円/月が支給されるようです。
2)障害児福祉手当
精神又は身体に重度の障害を有するため、日常生活において常時の介護を必要とする状態にある在宅の20歳未満の人に支給されます。視覚障害の場合、両眼の視力の和が0.02以下の場合(手帳1・2級相当)、月額 14,430円が支給されるようです。
3)特別児童扶養手当
20歳未満で精神又は身体に障害を有する児童を家庭で監護、養育している父母等に支給されます。視覚障害の場合、両眼の視力の和が0.04以下の身体障害者手帳の概ね1級・2級程度に該当するものを1級とし月額50,750円、両眼の視力の和が0.08以下の身体障害者手帳の概ね3級程度に該当するものを2級とし月額33,800円が支給されるようです。
※補足
障害福祉とは関係なく、他に「児童扶養手当」、「子ども手当」(以前の児童手当)があります。「児童扶養手当」は母子家庭の生活の安定と自立の促進を通して児童の福祉の増進を図ることを目的とする福祉制度です。子ども手当は15歳の4月1日の前日までの子どもの保護者に対し手当が支給される制度です。
4)心身障害者扶養共済制度
この制度は、心身障害者の保護者の相互扶助の精神に基づき、保護者が生存中掛金を納付することにより、保護者が死亡した場合などに障害者に終身年金を支給する任意加入の制度です。
対象者は、(1)身体障害者手帳1~3級を所持する人、(2)知的障害者(児)、(3)精神または身体の障害で、前2項と同程度と認められる人。
保護者の加入要件は、65歳未満で、特別な疾病や障害がないこととなっています。年金額は1口当たり2万円。
4. 補装具費支給制度と日常生活用具給付等事業
1)視覚障害のある方への「補装具」の支給
補装具とは障害者等の身体機能を補完し、又は代替し、かつ、長期間にわたり継続して使用されるもので、義肢、装具、車いす等です。視覚障害者の種目は表1に示します。
平成18年9月までの現物支給から、購入費の支給へと大きく変わりました。利用者負担についても定率負担となり、1割を利用者が負担することとなりました。
ただし、所得に応じて一定の負担上限が設定されます。対象者は補装具を必要とする障害者、障害児です。
※介護保険制度対象者は、介護保険が優先です。
2)視覚障害のある方への「日常生活用具」の給付
日常生活用具給付等事業は、重度障害者等の日常生活がより円滑に行われるための用具を給付又は貸与しています。種目は次の表1に示します。対象者は日常生活用具を必要とする障害者、障害児です。
[表1] 補装具と日常生活用具の種類
| 種目 | 障害及び程度 | 性能 |
|---|---|---|
| 補装具―視覚障害者用 | ||
| 眼鏡 | 視覚障害者(児) | 矯正眼鏡、コンタクトレンズ、遮光眼鏡、弱視眼鏡 |
| その他 | 視覚障害者(児) | 盲人安全杖、義眼 |
| 日常生活用具―(1)視覚障害者用 | ||
| 視覚障害者用 ポータブル レコーダー |
視覚障害2級以上 | 音声等により操作ボタンが知覚又は認識でき、かつ、DAISY方式による録音並びに当該方式により記録された図書の再生が可能な製品であって、視覚障害者が容易に使用し得るもの |
| 盲人用時計 | 視覚障害2級以上。なお、音声時計は、手指の触覚に障害がある等のため触読式時計の使用が困難な者を原則とする | 視覚障害者が容易に使用し得るもの |
| 点字タイプ ライター |
視覚障害2級以上(本人が就労もしくは就学しているか又は就労が見込まれる者に限る) | 視覚障害者が容易に使用し得るもの |
| 電磁調理器 | 視覚障害2級以上並びに重度又は最重度の知的障害児・者 | 視覚障害者等が容易に使用し得るもの |
| 盲人用体温計(音声式) | 視覚障害2級以上(盲人のみの世帯及びこれに準ずる世帯) | 視覚障害者が容易に使用し得るもの |
| 点字図書 | 主に情報の入手を点字によっている視覚障害者(別途定めあり) | 点字により作成された図書 |
| 盲人用体重計 | 視覚障害2級以上(盲人のみの世帯及びこれに準ずる世帯) | 視覚障害者が容易に使用し得るもの |
| 視覚障害者用拡大読書器 | 視覚障害者であって、本装置により文字等を読むことが可能になる者 | 画像入力装置を読みたいもの(印刷物等)の上に置くことで、簡単に拡大された画像(文字等)をモニターに映し出せるもの |
| 歩行時間延長信号機用小型送信機 | 視覚障害2級以上 | 視覚障害者が容易に使用し得るもの |
| 点字ディスプレイ | 視覚障害及び聴覚障害の重度重複障害者(原則として視覚障害2級以上かつ聴覚障害2級)の身体障害者であって、必要と認められる者 | 文字等のコンピュータの画面情報を点字等により示すことのできるもの |
| 視覚障害者用活字文書読上げ装置(商品名スピーチオ) | 視覚障害2級以上 | 文字情報と同一紙面上に記載された当該文字情報を暗号化した情報を読み取り、音声信号に変換して出力する機能を有するもので、視覚障害者が容易に使用し得るもの |
| 日常生活用具―(2)各障害者共通用 | ||
| 火災警報器 | 障害等級2級以上並びに重度又は最重度の知的障害児・者(火災発生の感知及び避難が著しく困難な障害者のみの世帯及びこれに準ずる世帯) | 室内の火災を煙又は熱により感知し、音又は光を発し屋外にも警報ブザーで知らせ得るもの |
| 自動消火器 | 同上 | 室内温度の異常上昇又は炎の接触で自動的に消火液を噴射し初期火災を消火し得るもの |
5. 視覚障害が利用できる支援制度一覧
| 盲導犬の給付 | ○ |
|---|---|
| 身体障害者世帯公営住宅 | ○ |
| 療養援護事業 | ○ |
| 障害基礎年金(1・2搬) | ○ |
| 自立支援医療(旧更生医環) | ○ |
| 自立支援医療(旧精神通院医療) | × |
| 障害者医療費補助 | ○ |
| 特別児童扶養手当 | ○ |
| 特別障害者手当 | ○ |
| 心身障害者扶養共済年金 | ○ |
| 障害者住宅整備資金貸付 | ○ |
| 生活福祉資金の貸付 | ○ |
| 補装具の交付 | ○ |
| 日常生活用具の給付 | ○ |
| 自動車運転免許取得費の助成 | ○ |
| 自動車改造費の助成 | × |
| 所得税・住民税の軽減 | ○ |
| 相続税の軽減 | ○ |
|---|---|
| 自動車税・自動車取得税の免除(本人が運転) | ○ |
| 自動車税・自動車取得税の免除(同一生計者が運転) | ○ |
| 新マル優制度 | ○ |
| タクシー運賃の割引 | ○ |
| 福祉タクシーの助成 | ○ |
| JR | ○ |
| パス・電車 | ○ |
| 有料道路の割引 | ○ |
| NHKspan放送受信 全額免除 | ○ |
| NHKspan放送受信 半額免除 | ○ |
| 公共施設の無料入園等 | ○ |
| 駐車禁止規制の適応除外 | ○ |
| 公営住宅への有利な入居,当選率の優遇 | ○ |
| NTTの無料番号案内 | ○ |
| 携帯電話利用料の割引 | ○ |
6. 眼に障害がある方が受け取れる障害年金
眼の障害は、視力障害、視野障害、まぶたの欠損障害、両眼の調節機能及び輻輳機能の障害に区分されます。一定の障害基準以上の方に、障害年金・手当が給付されます。年金給付においては国民年金法施行令別表または厚生年金保険法施行令別表第一に基準が示されています。また、障害手当金については厚生年金保険法施行令別表第二に示されています。
具体的には国民年金からは障害等級1級・2級の障害の方には障害基礎年金が、厚生年金保険(共済年金)からは障害基礎年金に上乗せする1級・2級の障害厚生年金(障害共済年金)が支給されます。また、厚生年金保険(共済年金)であれば、3級の方にも障害厚生年金(障害共済年金)または障害手当金(障害一時金)が支給されます。
また、厚生年金保険法施行令別表第二に定められた障害の程度であっても、初診日から1年6ヵ月を経過した障害認定日において、傷病が治っていない(固定していない)ものと認められるときは障害厚生年金(3級)が支給されます。
国民年金・厚生年金保険障害認定基準 障害等級1級
| 番号 | 障害の状態 |
|---|---|
| 1 | 両眼の視力の和が0.04以下のもの |
| 2 | 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの |
| 3 | 両上肢の機能に著しい障害を有するもの |
| 4 | 両上肢のすべての指を欠くもの |
| 5 | 両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの |
| 6 | 両下肢の機能に著しい障害を有するもの |
| 7 | 両下肢を足関節以上で欠くもの |
| 8 | 体幹の機能に座っていることができない程度又は立ち上がることができない程度の障害を有するもの |
| 9 | 前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする症状が前各号と同程度以上と認められる状態であって日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの |
| 10 | 精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの |
| 11 | 身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの |
国民年金・厚生年金保険障害認定基準 障害等級2級
| 番号 | 障害の状態 |
|---|---|
| 1 | 両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの |
| 2 | 両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの |
| 3 | 平衡機能に著しい障害を有するもの |
| 4 | そしゃくの機能を欠くもの |
| 5 | 音声又は言語機能に著しい障害を有するもの |
| 6 | 両上肢のおや指及びひとさし指又は中指を欠くもの |
| 7 | 両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の機能に著しい障害を有するもの |
| 8 | 1上肢の機能に著しい障害を有するもの |
| 9 | 1上肢のすべての指を欠くもの |
| 10 | 1上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの |
| 11 | 両下肢のすべての指を欠くもの |
| 12 | 1下肢の機能に著しい障害を有するもの |
| 13 | 1下肢を足関節以上で欠くもの |
| 14 | 体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの |
| 15 | 前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする症状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は、日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの |
| 16 | 精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの |
| 17 | 身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの |
国民年金・厚生年金保険障害認定基準 障害等級3級
| 番号 | 障害の状態 |
|---|---|
| 1 | 両眼の視力が0.1以下に減じたもの |
| 2 | 両耳の聴力が、40センチメートル以上では通常の話声を解することができない程度に減じたもの |
| 3 | そしゃく又は言語の機能に相当程度の障害を残すもの |
| 4 | 脊柱の機能に著しい障害を残すもの |
| 5 | 1上肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの |
| 6 | 1下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの |
| 7 | 長管状骨に疑関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの |
| 8 | 1上肢のおや指及びひとさし指を失ったもの又はおや指若しくはひとさし指を併せ、1上肢の3指以上を失ったもの |
| 9 | おや指及びひとさし指を併せ1上肢の4指の用を廃したもの |
| 10 | 1下肢をリスフラン関節以上で失ったもの |
| 11 | 両下肢の十しの用を廃したもの |
| 12 | 前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの |
| 13 | 精神又は神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの |
| 14 | 障害が治らないで、身体の機能又は精神若しくは神経系統に労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するものであって、厚生大臣が定めるもの |
国民年金・厚生年金保険障害認定基準 障害手当金
| 番号 | 障害の状態 |
|---|---|
| 1 | 両眼の視力が0.6以下に減じたもの |
| 2 | 1眼の視力が0.1以下に減じたもの |
| 3 | 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの |
| 4 | 両眼による視野が2分の1以上欠損したもの又は両眼の視野が10度以内のもの |
| 5 | 両眼の調節機能及び輻輳(ふくそう)機能に著しい障害を残すもの |
| 6 | 1耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの |
| 7 | そしゃく又は言語の機能に障害を残すもの |
| 8 | 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの |
| 9 | 脊柱の機能に障害を残すもの |
| 10 | 1上肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの |
| 11 | 1下肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの |
| 12 | 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの |
| 13 | 長管状骨に著しい転移変形を残すもの |
| 14 | 1上肢の2指以上を失ったもの |
| 15 | 1上肢のひとさし指を失ったもの |
| 16 | 1上肢の3指以上の用を廃したもの |
| 17 | ひとさし指を併せ1上肢の2指の用を廃したもの |
| 18 | 1上肢のおや指の用を廃したもの |
| 19 | 1下肢の第1し又は他の4し以上を失ったもの |
| 20 | 1下肢の5しの用を廃したもの |
| 21 | 前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの |
| 22 | 精神又は神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの |
※視力は、眼鏡またはコンタクトレンズによって矯正された視力により認定します。
7. 労災で眼に障害を受けた場合の障害補償給付
1)労災保険とは
業務上の事由又は通勤による労働者の負傷・疾病・障害又は死亡に対して労働者やその遺族のために、必要な保険給付を行う制度です。業務災害又は通勤災害による傷病が治った後に障害等級第1級から第7級までに該当する障害が残ったときには、障害補償年金・障害年金が受けられます。障害等級第8級から第14級までに該当する障害が残ったときには、障害補償一時金・障害一時金が受けられます。
労災・障害等級早見表(眼科関連のみ抜粋)
| 部位 | 障害種別 | 第1級 | 第2級 | 第3級 | 第4級 | 第5級 | 第6級 | 第7級 | 第8級 | 第9級 | 第10級 | 第11級 | 第12級 | 第13級 | 第14級 | 系列番号 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 年金313日 | 年金277日 | 年金245日 | 年金213日 | 年金184日 | 年金156日 | 年金131日 | 一時金503日 | 一時金391日 | 一時金302日 | 一時金223日 | 一時金156日 | 一時金101日 | 一時金56日 | ||||
| 眼 | 眼球(両眼) | 視力障害 | (1)両眼が失明したもの | (1)1眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの(2)両眼の視力が0.02以下になったもの | (1)1眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になったもの | (1)両眼の視力が0.06以下になったもの | (1)1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの | (1)両眼の視力が0.1以下になったもの | (1)1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの | (1)1眼が失明し、又は1眼の眼の視力が0.02以下になったもの | (1)両眼の視力が0.6以下になったもの(2)1眼の視力が0.06以下になったもの | (1)1眼の視力が0.1以下になったもの | (1)1眼の視力が0.6以下になったもの | 1 | |||
| 運動障害 | (1)両眼の眼球に著しい運動障害を残すもの | (1)1眼の眼球に著しい運動障害を残すもの | 2 | ||||||||||||||
| 調節機能障害 | (1)両眼の眼球に著しい調節機能障害を残すもの | (1)1眼の眼球に著しい調節機能障害を残すもの | 3 | ||||||||||||||
| 視野障害 | (3)両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの | (1の2)正面視で複視を残すもの | (2)1眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの (2の2)正面視以外で複視を残すもの |
4 | |||||||||||||
| 眼瞼(右又は左) | 欠損又は機能障害 | (4)両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの | (2)両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの(3)1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの | (2)1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの | (3)両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの | (1)1眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すも | 5又は6 | ||||||||||
※なお表中の第1級年金313日の313日とは給付基礎日額313日分の年金という意味です。
補足
-
視力の測定
障害等級表にいう視力とは、矯正視力をいう。したがって、眼鏡により矯正した視力について測定することとなります(コンタクトレンズにより矯正した視力を除く)。ただし、視力の矯正によって不等像症(左右両眼の届折状態等が異なるため、左眼と右眼の網膜に映ずる像の大きさ、形が異なるものをいう)を生じ、両眼視が困難となることが医学的に認められる場合には、裸眼(人工水晶体を移植したものを含む)視力によることとなります。例えば、右眼の視力が1.5、左眼の視力が0.05(第9級)で視力差が甚だしいため、眼鏡による矯正は事実上不可能であるがコンタクトレンズを使用すれば、視力1.2まで矯正できるような場合にあっては裸眼視力によって等級を認定する。 -
両眼の視力障害について
障害等級表に掲げている両眼の視力障害の該当する等級をもって設定し、1眼ごとの等級を定め併合繰上の方法を用いて準用等級を定める取扱いは行われません。ただし、両眼の該当する等級よりも、いずれか1眼の該当する等級が上位である場合は、その1眼のみに障害が存するものとみなして、等級を認定することとなります。例えば、1眼の視力が0.5、他眼の視力が0.02である場合は、両眼の視力障害としては第9級の1に該当するが、1眼の視力障害としては第8級の1に該当し、両眼の場合の等級よりも上位であるので、第8級の1となります -
眼瞼の障害
「まぶたに著しい欠損を残すもの」とは、閉瞼時(普通に眼瞼を閉じた場合)に、角膜を完全におおい得ない程度のものをいう。「まぶたの一部に欠損を残すもの」とは、閉瞼時に角膜を完全におおうことができるが、球結膜(しろめ)が露出している程度のものをいう。「まつげはげを残すもの」とは、まつげ縁(まつげのはえている周縁)の1/2以上にわたってまつげのはげを残すものをいう。「まぶたに著しい運動障害を残すもの」とは、開瞼時(普通に開瞼した場合)に瞳孔領を完全におおうもの又は閉瞼時に角膜を完全におおい得ないものをいう。 -
外傷性散瞳について
1眼の瞳孔の対光反射が著しく障害され、著明な差明を訴え労働に著しく支障をきたすものについては、第12級を準用することとする。1眼の瞳孔の対光反射はあるが不十分であり、差明を訴え労働に支障をきたすものについては、第14級を準用することとなる。外傷性散瞳と視力障害又は調節機能障害が存する場合は、併合の方法を用いて準用等級を定めることとなる。なお、散瞳(病的)とは、瞳孔の直径が開大して対光反応が消失又は減弱するものをいう。
2)アフターケアとは
症状固定した後であっても傷病によっては保健上の措置等を必要とする場合があります。
労災保険ではこれらの措置等を必要とする方(障害(補償)給付を支給された方)に対しアフターケアを実施しています。眼科関連としては、「白内障等の眼疾患に係るアフターケア」があります。白内障等の眼疾患に罹患した方は、その症状が固定した後においても視機能に動揺をきたす恐れがあることからアフターケアを行う制度です。
(1)アフターケア対象者
業務災害又は通勤災害による白内障、緑内障、網膜剥離、角膜疾患等の眼疾患の傷病者で、労災保険法による障害(補償)給付を受けている方又は受けると見込まれる方(傷病が治癒した方に限ります)のうち、医学的に早期にアフターケアの実施が必要であると認められる方。
障害(補償)給付を受けられていない方(傷病が治癒した方に限ります)であっても、医学的に特に必要と認められる方
(2)アフターケア期間
原則として治癒後2年間ですが、医学的に継続してアフターケアを受ける必要があると認められる方は、引き続き受けることができます。
(3)範囲
診察は原則として1ヶ月に1回程度。
診察の都度検査として、(1)視力検査、(2)屈折検査、(3)細隙燈顕微鏡検査、(4)前房隅角検査、(5)精密眼圧測定、(6)精密眼底検査、(7)量的視野検査、があります。
薬剤の支給として、(1)白内障点眼剤、(2)眼圧降下剤、(3)その他医師が必要と認める点眼剤、とされています。



